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ちっとも流れない景色、キューバ
04 Jan 2013
2011年の年越し、私たちはキューバにいました。
キューバ。
社会主義国でアメリカからの経済制裁を受けているがゆえ、
新しいモノは乏しく、何十年も前のクラシックカーが
今もなお現役で走っているような国です。
私はこの国で、知恵熱が出るほど
まるでそれは思春期のように
「しあわせってなんだろう」
「何のための発展なんだろう」
「何のためにモノを増やし続けるんだろう」と
なかなか答えの出ないことを考える日々を送りました。
二年以上旅をしていて、正直刺激もあまり感じなくなっていた私。
それでも、真っ正面からストレートのパンチを喰らったような
衝撃的な国でした。
あれから一年。
私は日本の、モノで溢れるスーパーに買い出しに行き
暖かい部屋でぬくぬくと年越しを過ごしました。
TVから流れる、新聞を読むと目につく「不景気」「景気回復」という言葉に
違和感を感じながら。
* * * * * * * * * * * *
街を歩いていると何かを修理をしているお店があるのでのぞいてみました。
そこは100円ライターの修理・充填屋さんでした。
驚きでした。
100円ライターってディスポーザブルだと思っていたから。
こうやってまた使えるのに、なんで捨ててしまう日本になってしまったんだろう。
果たして今、便利を追い求めて手に入れた生活って何なんだろう。
そもそも、衛生に関するもの以外で「ディスポーザブル」という考えは
人間が利便性を求めただけのものなのかもしれない…。
行き過ぎた経済活動が、大切な何かまで失わせているんじゃないのでしょうか。
キューバ。
建物は古かった。
モノは少なかった。
目新しい刺激的なモノはなかった。
それでも人は踊り、歌い、笑っていた。
みんながしあわせそうに見えた。
なんでだろう。
だって、建物は古く、モノは少なく、目新しい刺激的なモノはないのに。
どうして人は踊り、歌い、笑っているのだろう。
こんな風に、いちいち立ち止まり考えてしまう。
そうこうしているとあっと言う間に時間が過ぎ、日が暮れてくる。
ちっとも景色は流れずに、頭の中の整理もままならないまま一日が終わっていく。
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