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美味しい時間

13 May 2012

※前回からの続きです。


* * * * * * * * * * * * * * * * * *


美味しい時間というのはあっと言う間に過ぎるものです。




「 あなたの料理に惚れたの!!」




と、電撃告白?求愛?してから、想いが伝わりキッチンを手伝わせてもらえることになり


クリック!→その時のblogはこちら!初めての方はこちらからご覧ください。


スペイン語に四苦白八苦しながらも、優しいシェフ・スタッフに支えられて


メキシコ料理レストランでの時間はあっと言う間に過ぎて行きました。


mexresuaurante2.JPG
※オアハカには「死者の日(日本で言うお盆のような日)」にちなんで
 いろんな所でガイコツが飾られています。



当たり前のことが当たり前じゃなかったり、そのおかげで感謝出来るようになったり


・・・こういった感覚って旅と同じような気がします。


観光や景色からだけではなく、世界のキッチンという視点からもこういった違いを知ることが出来て


私って、しあわせもの。


日本と比べて「 あぁ、日本っていい国だな」って思うのではなく


(そんな事がまったくないとも言いませんが)


比べるんじゃなくって、間違いなくその瞬間、そこに、そういうことがあるという事実。


日本でも、世界でも、今、そこに、そういうことがあるという事実。


これを知れたことが、いいことなんじゃないのかなぁ、と思うのです。






最後の日には


「sachi、もういいのかい?」


そう聞かれると、「Si!(うん!)」と大きな声で言えるほど、未練がない訳ではありませんでした。




出来るならもっと・・・


もっと知ることが出来るならもう少しここに・・・




散々・・・散々考えて、私はその日で辞めることにしました。


最後の日、一緒に働いていたスタッフに


「sachi、今日が最後なのかい?明日はもう来ないのかい?」


と聞かれると、その時までずっと不安だった




「私って邪魔なのかも・・・。私っていない方がいいのかも・・・。」




という思いがやっと晴れ、涙がこみあげてきて鼻の奥がツーンとなる感覚になりましたが


「今まで本当にありがとう!!」笑顔でそう言うことが出来ました。


シェフにもお世話になったのですが、スタッフのおばちゃんにも本当にお世話になりました。


シェフに指示を出され(スペイン語が分からず)あたふたしていると


無言でそのものをサッと出してくれたり、


食べたことのないレシピが出来上がると必ず試食をさせてくれたり。


口数は少ないけれど、いつも的確で、優しく、お母さんのような存在で


彼女がいるだけで安心が出来ました。


もう一人、60才はゆうに超えている・・・もしかしたら70才位なのかもしれない


腰がすっかり曲がったおばぁちゃんがいたのですが、


動きはそんなに速くないもののいつも黙々と、丁寧に仕込みをしていたのが印象的で


シェフに大声で言いつけられたりすると「まったくうるさいねぇ。」と小声で言いながらも


「ヒヒっ」と言わんばかりの子供のような笑顔が可愛くて大好きでした。


そんな優しい人々に見守られて、無謀とも言える私のメキシコ料理レストランでの日々は


たくさんのことを学ぶことが出来たのです。


mexresuaurante1.JPG
※レストランの入り口。オレンジ色がかわいらしい!




シェフはmole(モーレ。チョコレートを使うことで有名なメキシコ伝統のソース)や


トルティージャやアボカドなどメキシコらしい食材をふんだんに使ったsopa(スープ)、


postre(スイーツ)までも、秘伝のレシピを惜しみなく私に教えてくれました。


私がシェフの存在だったらどうだろう・・・と置き換えると、シェフの寛容さに


ただただ感謝でいっぱいになります。


旅は・・・本当に、一人でしているのではないと思います。


それは家族だったり、パートナーだったりもするし、こうやって出会った人々の優しさや愛情、


更に私には料理という最強のスパイスが加わることで「旅」というものが形成されるのでしょう。


少なくとも、私にとっては「旅」とはそういうものです。


言葉にすると陳腐だけど、生きてるって素晴らしいし、世界って優しい。


そう思わせてくれたメキシコ料理レストランでの美味しく美しい時間を絶対に忘れない、と


誓うのでした。




Muchas gracias por todo!

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