Home » Blog » Sachi's Blog » 普通の毎日
普通の毎日
15 Sep 2011
アメリカ行きのフライトに乗るため、空港に向かうバスを待っていたとき。
そこには、キレイ!とは素直に言えない海があって
そこには、まだうまい!と惚れ惚れしてしまう…とは言い難いサーファーがいて
そこには、いつもと同じく声をかけてくるちょっぴり胡散臭い人がいて
そこには、さほどかわいい訳ではないけど、なんだか愛嬌のある犬がいた。
そこには、きっと誰も気にとめていないただのアジア人、私がいた。
たくさんの旅スル人が見たであろう
そして、通り過ぎていくような・・・どこにでもありえそうな・・・
中米での日常をふと…なんだかとても愛おしく思えてきたら
涙が頬をつたっていた。
「 !!? 」
予想外の感情に自分でも驚いたけど、
あぁ、そうだよね。
うん、そうだった。
と、腑に落ちた。
旅も2年となると、きっと、いろんなことに慣れてしまって・・・
一週間の短期旅行者に比べたら、数倍も感動は薄れ
そんな自分に鬱々としていたんだ。
ところが、南米から中米と名前を変えただけでどうだろう。
目の前を通り過ぎる景色が、喧騒の街並みが、うだるほどの暑さが
どれもこれも愛おしく感じられるようになった。
自分の中に湧くパッションで、いつも胸があつくなった。
そうそう、これこれ!
中米に来て、ようやくしっくり来るようになった。
うまくいかない交渉が楽しかった。
固い直角のイスでも、移動にドキドキした。
ビニール袋に洗剤をためてする洗濯すら、鼻歌を歌いたい気分だった。
なんだか生まれかわった気すら覚えた。
何をこなれた気でいたんだ!
2年という響きがどうでもいい、本当、どうしようもないガードを作っていた。
自分で自分をひっぱたいてやりたかった。
南米が中米と名前を変えただけで、随分と余計なモノが削ぎ落とされて
どうでもいい、どうしようもない感情がなくなり
とてもフラットな、ベーシックな気分になった。
そこには、キレイ!とは素直に言えない海があって
そこには、まだうまい!と惚れ惚れしてしまう…とは言い難いサーファーがいて
そこには、いつもと同じく声をかけてくる胡散臭い人がいて
そこには、さほどかわいい訳ではないけど、なんだか愛嬌のある犬がいた。
そこには、きっと誰も気にとめていない、ただのアジア人、私がいた。
「 夕陽ってキレイ・・・。」
そう思ったら、涙が止まらなくなった。
恥ずかしげもなく、海を眺めながら声をあげて泣いた。
パートナーはいつものように何も言わずに微笑んで肩をポンポンと軽く撫でた。
これが私の普通の毎日。
ありふれているようで、しあわせ過ぎる、普通の毎日。
このエントリーのトラックバックURL
http://www.one-plus.net/mt/mt-tb.cgi/511
![]() |
Comment
もはや2人は心の旅。行く所がどこだって関係無いね!
生まれ持って純粋だった心を、もう一度奇麗にしていく旅だね!! 帰って来たら、その感性を大勢の人に分けてね!
もしかしたらこの島から出ない俺達もなにか成長してるかも。。。 あ〜そりゃなぃなぁ、むしろ全然変わっていない俺達を楽しみに(笑)
25 Sep 2011 | 丸坊主
丸坊主さん
マスバン!なんていいこと言うのっ!(涙)
そうなんだよね、本当はどこだっていいの。
たまたま私たちは世界を旅してるだけで、それは本当にたまたまなの。
これが日本だっていいの、ちっちゃい島だっていいの。
いる人がいればそれだけで幸せなんだから。
もっともっとココロを磨いて、ピッカピカになって帰るから!!
26 Sep 2011 | Sachi
なんか僕も涙が出ちゃいました☆
旅を終えて日常を過ごす中で少しずつ薄れていく大切な感覚たち。久しぶりに旅の夕日を思い出しました。ありがとう☆
03 Oct 2011 | しんご
しんごさん
まだ旅を終えてないけど、きっと、こういう普通のことが
なんだかじんわり「あー旅って」って思いそうだよねぇ。
04 Oct 2011 | Sachi
Comment Form