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恐怖!エンプティーランプが…
08 Sep 2010
ナミビアは広い。
そして果てしなく何もない。
まさに 「 不毛の大地 」 なのだ。
そんなナミビアで知りたくもないのに知ってしまった。
「 ガソリンのエンプティーランプがついてからどのくらい走るか 」 を・・・。
それを知ってしまったのは、レンタカーでエトーシャ国立公園の早朝サファリを終え
ヒンバ族が住む村の近くまで行くための移動中でした。
日本では想像出来ないくらいひたすら・・・ただ・・・
ほんと~~~~~にひたすら・・・
どのくらいひたすらかと言えば街と街の間の100kmくらいずっと!
真っ直ぐの道が続くのですが、
街と街の間には比喩でも何でもなく、本当に何もないので、
街でガソリン補給は必須事項なのです。
もちろんそれは分かっていたのですが、エートシャ国立公園を出る前に
給油したくても、ガソリンスタンドのガソリンがきれていたのです。
今までのガソリンと走行距離を計算したところ、13km / 1L 走るので
残りのガソリンと次の街までの距離を考慮すると、
なんとか行けそう!と判断し、次の街へ向かいました。
噂か何かで 「 エンプティーランプがついてからは60km / 1h 走ることが出来る 」 と
聞いていたので、次の街までの120km中、半分まで行った時点で
エンプティーランプがつけば、まぁ、なんとか行けるだろうと考えていたのです。
まさか本当にそんなことが起きるとは思わずに・・・。
出発するや否や、ガソリンのインジケーターが思っていたよりも
どんどんゼロに向かって減っていきました。
それでも、まだ何とかなるだろうとゴキゲンで音楽なんて聴いては盛り上がっていました。
しかし、15分もするとインジケーターはほぼゼロを指すではないですか!
冷や汗。
まだ、残り90kmはある。
ここで止まってしまったら、90km歩く?
・・・無理~~~っっっ!!!
けれども、まだエンプティーランプが点いてないことが救いだったので
ひたすら真っ直ぐの道を進むのでした。
しかし、ランプが点くのは時間の問題。
法定速度120km / 1hながらも、エコ運転を心がけ、80km / 1h に切り替えです。
次の街まで80km。
70km。
・・・・・なんとかいけるのか!?
60km。
ピカッ!
つ・・・ついたぁ~~~~~~~~~~!!!!!!!
恐れていたエンプティーランプがついに点いてしまったのです。
いいヤツなのか、悪いヤツなのか、
最初の計算通り、残り60kmの所で点灯するなんて、なんともにくいヤツです。
あぁ・・・。
これがアジアで走ってるような、ガソリン満タンでも
いつもエンプティーランプが点いているオンボロ車だったら良かったのに・・・。
悲しきや、この車は自分達で選んだ、世界に誇るJapanese car。
「 TOYOTA 」。
性能は間違いない。
すなわち、エンプティーはエンプティー。
そう、エンプティーはエンプティー・・・。
ここで 「 エンプティーランプがついてからは60km / 1h 走ることが出来る 」 という噂を
望んでないのに実証する羽目になったのです。
エコ運転のためエアコンはすでに止めていたものの
開けていた窓も閉めて、空気抵抗を少しでも減らす努力です。
次の表示が待ち遠しい。
50km。
・・・・・緑の看板に手を合わせて感謝する。
二人は無言で大汗。
それもそのはず、外は36度。
40km。
・・・・・フルマラソンは免れた!!
パートナー、右足つりそうになる。
過剰に一定の速度を保つことを心掛けていたため、つりそうになっているのです。
運転を変わろうとも考えたのですが、ここで止まって、また発進するガソリンなどありません。
頑張ってもらうしかない。
30km。
・・・・・なんとかいけそうな気がしてきた!
笑いが止まらなくなり、変なテンションになる。
しかし、パートナーは真剣。
次の看板さんが恋しい。
あの緑の看板さんが早く見たい。
待てば待つほど、看板さんは一向に現れない。
あぁ・・・待つってこんなに苦しいのね。。。
20km。
・・・・・なんだかもうすぐな気がしてきた!
120km / 1h の道をノロノロ走ってる私たちを、後から来た車にどんどん追い抜かれる。
こっちの気も知らないで~!
もうすぐ、私たちはwinnerだ。
何のwinnerだか分からない、誰と戦ってるワケでもないけれども
そんな気分になる。
しかし、一定の強さでアクセルを踏んでるにも関わらず、
心なしか減速し始める。
こ・・・怖い。
そして
10km・・・!!
ついに・・・もうすぐ・・・・・!!!
ガソリンスタンドは街よりもこちら側にあるので、実質あと6 , 7kmだろう。
車はどんどん減速する。
もしここで止まっても、もう大丈夫だろう。
でも!ここまで一緒に頑張ったカローラ君。
どうか一緒にゴールをしようじゃないか!と、車にエールを送る。
エールが届いたのか、いまいち踏ん張りがないものの
残りの力を振り絞るかのように、最後の奮闘を見せてくれている。
もうすぐだ!
がんばれ!!
あの丘を越えたらゴールだ!!!
・・・が、その丘がこの空腹カローラ君にはきつかった。
私たちにはちょっとした坂なんだけれども、空腹カローラ君には
箱根の峠道並みなのだ。
でも、もうちょっとだから!
頑張れ~~~!!!
と、本気で車にエールを送ると、ようやく大きいような小さい丘を越えた。
そして・・・
キラキラ光るアイツが見えた・・・・・。
ガソリンスタンドっっっ!
らぶ!らぶガススタ!HUGしたい!
そんな訳の分からないラブコールを叫ぶ変な日本人を乗せた日系ナミビア人のカローラ君は、
頑張って登った丘を、今度はスイスイと下り、
ヒュ~イとガソリンスタンドに滑り込んだのだった。
愛しのガソリンスタンド。
あなたに会える日を、ずっと心待ちにしていました。
ようやくお会い出来ましたね。
おかげで私たちは、噂の検証をするコトが出来たのでした。
噂の真相は、
「 正解! 」
「 エンプティーランプがついてからは60km / 1h 走ることが出来る 」 です!
みなさま、くれぐれも実証しませんように!!!
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Comment
あ~~~、ひやひやした!!
Sachiさん、臨場感たっぷりすぎる~~www
昔、インドの田舎で「次の電話がある街まで160キロ」
って表示を見たときの衝撃が甦りました。
12 Sep 2010 | Blue Lotus
Blue Lotusさん
ほんと~にドキドキした体験でした!
インドも広いですものね、「次の電話がある街まで160km」もすごいですね。
日本が小さい国なんだってコトを思い知らされますよね 笑
12 Sep 2010 | Sachi
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