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イブラヒムさん

13 Jun 2010

顔を見るだけで安心して


目が合えば、涙が出そうになり


話を聞けば、愛に包まれる・・・。


今回は、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地があるエルサレムに住む


イブラヒムさんと言う方のことを書きたいと思います。




エルサレムのオリーブ山に、「 peace house ( ピースハウス ) 」 という


ドネーション ( 寄付 ) 制の宿泊施設があります。


正確には宿泊施設と言っても、自分の家を好意で開放していると言った感じです。


それにも関わらず、無料でwi-fiが出来て ( イスラエル物価であれば1時間100円は


すると思います。) 、洗濯機があって ( 今まで自由に使える洗濯機なんて


見たことありませんでした。 ) 、シャワーはもちろんホットシャワー、


タオルは自由に使って良くて、トイレットペーパー・洗剤などの消耗品は常備されています。


そして、まるで家族のように毎日食事を作って食べさせてくれます。


これだけの設備があれば、イスラエル物価でおそらく2人で10000円近くはするでしょう。


それでも、ここは寄付制なんです。




ここを切り盛りしている68歳のおじぃちゃんの名前は、イブラヒムさん。




誰が来ても 「 WELCOME!! 」 と大声で招き入れ、


目が合えば 「 EAT!! 」 と声を掛けてくれます。


誰にでも。


そう、「 誰にでも 」 なんです。




寄付制と言っても、一応 「 1日これくらい 」 という暗黙のルールがあって


それに沿って、おのおのがドネーション箱に毎日、寄付金 ( という名の宿泊代 ) を


入れます。


ここで、すごいことは 「 決してイブラヒムさんはお金のことを言わない。」 ということです。


お金を入れても入れなくても、いつもと同じように


「 WELCOME!!」 、「 EAT! 」 と言うのです。




誰にでも・・・。




実は悲しいことに、その寄付金を入れない人がいるんです。


と、言ってもあくまでも 「 寄付制 」 なので、支払う義務はもちろんありません。


それをいいことに数ヶ月から1年単位で、1円も入れずに住み、そして食べ続ける人が


いるんです。


しかも何人も・・・。




ある日、イブラヒムさんが部屋に入ってきて、ゆっくりと話し始めました。


いつもと違う様子に不安を感じながらも聞いてみると、それは衝撃的な事実でした。


「 1年以上ここにいた夫婦が、母国に帰るお金がないと言うから


  母国へ帰る飛行機代をたてかえたんだ。


  とっても感謝されて、帰国したら働いて返すから!と約束して


  彼らは母国に帰って行った。


  そして、今朝メールが届いたんだ。


  『 仕事がなくてお金が返せない 』 と。


   彼らは、ここにいるときもドネーションをしなかった。


   それでも、僕は信用して飛行機代を貸した。


   なのに・・・。 」


と、いつもは68歳だとは思えないほどハリのある声で話すイブラヒムさんが


笑いながら泣いた姿は、とても小さくて・・・。


少しの沈黙のあと、顔をあげてこう言ったんです。








「 タバコをやめることが出来ないように、僕は人を信じることをやめられないんだ。 」








困ったのは、お金を払わない人だけではないんです。


不倫問題を宿にまで持ち込み、大騒ぎして人を叩いたりするヒステリックな人、


平和の話でヒートアップして、「 お前らみんな平和が来る前に死ぬんだ!! 」 と


わめき散らす人・・・。


それでもいつも変わらずこう言うんです。




「 WELCOME!! 」 ( 誰でも来い!すべて受け止めるぞ!! )



「 EAT!!」 ( 飯は食べたのか!?ここに来ておなかが空いたなんて言わせないぞ! )




宿に貼ってあるpeace houseのポスターにはこう書いてあります。


「 The Travellers , The Homeless , The Selfish and lazy ones , The Hungry.


  Welcome!Come!REST!EAT!DRINK!


  I will help you!! 」


イブラヒムさんは始めから、「 どんな人でも受け入れよう。 」 そういう考えなのです。


なんでそういうことが出来るの?と聞くと




「 selfishも、lazyも、みんな・・・元をただせば地球から生まれた同じ人間なんだ。


 死んだあとはみんな地球に還る。


 だから、僕は誰でも受け入れるんだ。」




イブラヒムさん自身は、ヨルダン国籍のパレスチナ人、そしてイスラエル在住という


かなり複雑な立場です。


それでも、笑ってこう言うんです。




「 信じる神は誰でもいい。まずは周りの人を大切にすることが重要なんだ。」




旅をしていると、宗教の話、民族の誇り・・・日本ではなかなか耳にすることのない


内容の話を聞くことが多くなります。


おのおのに平和を祈っているはずですが、それでも戦争はなくならない。


でも、まず第一にすることは、神様に祈ることよりも先に、イブラヒムさんのように


「 隣人を愛すること 」 なんだと思いました。


「 隣人を愛すること 」 ・・・言葉だけはよく聞きます。


けれどもそれを実践することがどれだけ大変なことか・・・。


Selfishでlazyなわたしにはまだまだ長い長い道のりです。




最後に・・・


実はイブラヒムさん、世界中を平和の講演で飛んで回る有名な方なのです。


それだけの立場の人が、こういうことをしているってことがまた凄い。


どれだけ立場が変わっても、正しいと思う自分のポリシーは変えない。


富を一人で抱えない。


常に世界の平和問題の中心にあるイスラエルのpeace houseで


イブラヒムさんに触れ、言葉だけではなくすべてから


多くを感じ、学んだ貴重な6日間だったのでした。


IMG_6435blog.JPG

Comment

すごいなぁ・・・・。

世界は広いね。ただただ広いね。

今日ね、どうしても食べたかったカオソーイを食べることができました(^^)

美味しくて、美味しくて、その場にいるみんなにONE+の話を沢山したよ。

14 Jun 2010 | さと

読んでたら、泣けてきた。
今は何かが浄化されたような気分だよ。
ありがとう、イブラヒムさん、しゃち。
あ~すっげぇー寛大だ。
大きすぎる。
その気持ち忘れないようにしなきゃ!

14 Jun 2010 | チィ

さとさん
世界は広いような、でも、出会いは世界レベルで必然です。

ついにカオソーイ!
日本で食べるとどんなだろう。帰国したら真っ先に食べに行きます!!
わたし達の話をしてくださってありがとうございます。
そういうお言葉が励みになります!

15 Jun 2010 | Sachi

ちぃさん
大切なことっていつもシンプルなのに、難しいよね。
けど、忘れちゃいけないことだよなぁ・・・って。
たまにこのブログを自分で読んで、反省会をしようと思う。。!
ちぃちゃん、one+携帯で見れるようになったの?

15 Jun 2010 | Sachi

携帯からなら、グーグルなら写真も全部見れる☆
ヤフーだと、写真が見れない。。。

けど、両方とも書き込みが出来ない!!orz...

今は実家に居るから、書き込み出来るけどねん♪

16 Jun 2010 | チィ

ちぃさん
携帯でも見れるけど、書き込みが出来ないってことなんだね!
では、そのまま実家にいて毎回書き込みっていかがですか?
熱烈に希望!笑

16 Jun 2010 | Sachi

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