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天から舞い落ちる滝へ
26 Jul 2011
コロンビアを駆け抜けるようにして向かった先はベネズエラ。
この国に来た理由のひとつは、あの滝があるから。
その滝とは何を隠そう世界に名を轟かせるエンジェルフォールズ。
ザンビアのヴィクトリア、アルゼンチンのイグアス、カナダのナイアガラ。
これら世界三大瀑布とは趣が違い、圧倒的なのはその高さ。
落差979mはもちろん世界一。
近くまで来ていてそれを見逃す手はないと、
長距離バスに揺られて辿りついたのがシウダーボリーバルという街。
ちなみにこのボリーバルというのは人の名前で、
南米諸国をスペインから独立させた英雄。
南米各地で彼にちなんだ名前がつけられているのは
南米を旅する人なら一度ならず聞いたことがあるはず。
さて、そんな英雄の名前がつけられた街からエンジェルフォールズへは
飛行機でしか行くことが出来ない聖域。
シウダーボリーバルの空港を飛び立った5人乗りのセスナは高まる期待を乗せ、
厚い雲を切り裂きながら滝のあるカナイマ国立公園へと向かう。
その機上から見える景色はもうすでに異世界の入り口。
見たこともないような飛島が延々と続き、その後には鬱蒼としたジャングルが
まるで苔のようにびっしりと隙間なく大地を埋め尽くす。
その光景をさらに特異な様相にしているのがテプイと言われるこのテーブルマウンテン。
風雨にさらされ、気の遠くなるような長い年月をかけて造られたその断崖絶壁からは
自然という大いなる力がもたらした太古の息吹が聞こえてくる。
街から飛び出した1時間ほどのフライトはまるでタイムマシーンに乗っているかのよう。
長く旅をしていても、まだ見ぬ地球の原風景はここにもあったのだと、心が躍る。
僕たちを乗せたタイムマシーンはあっという間にカナイマへと到着して、
今度は飛行機を船に乗り換え、さらに3時間ほど川を上る。
船はジャングルの木々から染み出したタンニンで茶色に染まった川を
これまた飛ぶように走る。走る。
そして目前に迫ってくるテプイたち。
地球とその自然が造り出したそれは、もう神々が造ったとしか思えないほど。
そんな息を呑むような光景を通りぬけ、ついに姿を現したエンジェルフォールズ。
*次回は刻一刻と変化するエンジェルフォールズの姿をお届けいたします。
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