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シャーマニズム体験・デトックス

26 May 2011

ペルーの首都リマからバスで20時間ほど行ったアマゾンの支流にその村がある。
その村とはアヤワスカと呼ばれる木のつるを伝統治療として用いるシャーマンの住む村、
サンフランシスコだ。



ここでいうシャーマンとは精霊と交信し呪術的祈祷を行う役割と
伝統的治療方法を用いて患者を治す医者的な役割を持っている人のこと。


さらにそのシャーマンと呼ばれる人たちは、アヤワスカと呼ばれる木のつるを煮出して
飲むことで精霊の力を借り、過去や未来、遠隔地とも交信ができ、
そのビジョンをセレモニーを受けたものに見せることが出来るという。


そもそもシャーマンという名前を初めて聞いたのは
小学生の頃に見たTV番組だっただろうか?


もちろんその時はシャーマンという神秘的な名前には興味津々だったが
まさかその時は自分がそのシャーマニズムを体験するとは思ってもいなかった。


でも、世界一周に行くと決めてからは、訪れてみたい場所のひとつになっていた。






午後の2時にリマを出発した僕らは猛スピードで走るバスに揺られて
約20時間の順調なバス移動の予定でしたが、真夜中の1時ごろバスが突然のSTOP。


川沿いに進む道が大雨のためがけ崩れを起こし前に進めなくなってしまったようだ。
それほど珍しいことでもないらしく、運転手も諦めて寝てしまうほど。


明るくなってから、鈴なりなっている車の先頭を見に行ってみる。


一台の大型トラックが土砂崩れに巻き込まれてしまったようで5mほど下に落ちていたが
運転席も窓も壊れてはおらず、運転手も無事のようでよかった。

明るくなってからも他の乗客、乗員ともになんとものんびりムード。
僕たちはフルーツなどを買い込んでいたけれど朝の7時に着く予定だったバスの
他の乗客はどうするのだろう?と思っていたら
いつの間にやら、近くの村からリキシャーに飲料水や食べ物を乗せて売りに来ていた。


なんだかその現金な感じが妙に嬉しかった。


僕らも間近に迫ったシャーマニズム体験を前におかげでリラックスムード。


さて、昼も過ぎ、停まってから12時間ほど経った時、ようやく道が開通して
バスが通れるようになった。


sanIMG_2301.JPG


僕らのバスはそれでもラッキーな方で事故の先頭の方にいたので
30分ほどでその現場を通り抜けることが出来たけれど
片道通行になったその先には何百台という車が詰まっていた。


ある意味、少し時間が早ければこのバスが巻き込まれていた可能性もあったわけで、
これも精霊の導きなのかもとポジティブに考える。


バスを降りたのはプカルパというアマゾンの支流にできたかなり大きな街。
その日はがけ崩れの影響でバスの到着が遅れたので、その街に宿をとる。


翌日、虫よけや必要そうなものを買いそろえた後、
隣町のヤリナコチャまでリキシャーで移動し、そこから喫水のかなり低いボートでアマゾン河を遡ること約1時間。


sanIMG_9146.JPG


ようやく目的のサンフランシスコ村に着いた。


ボートからみた景色は一見、鬱蒼としたジャングルそのままだったけれど
船着き場から桟橋を渡った先は予想以上に開けていて、トライバルな文様が描かれた
店もいくつかあり一目見て気にいった。


sanIMG_9176.JPG


早速、友人に紹介されたシャーマンを訪ねてみることにする。


ボート乗り場から2,30分歩いた場所にある彼の家は質素ではあるけれど
綺麗に整備されていて周りも掃除が行きとどいている。


程なく現れたシャーマン(エディンソン)は相方が表現したように
日本の社会の先生のような面持ちで顔も誠実そのもの。


実際に話をしていてもその印象は変わらず、お金の事は置いておいて
ディエタの効用やセレモニーの手順などを詳しく説明してくれた。


*ディエタというのはデトックスを兼ねた心身を強くする食事療法。


ディエタの内容は塩、油、砂糖、肉、フルーツなし。


シャーマンによってだいぶ内容も違うようだが、僕らのシャーマン(マエストロ)は、
聞いた中でも一番厳しく食事制限された方法で行う。


食べていいのは米、野菜(ニンニクやショウガなども食べない)、魚のみ。


初日は自分たちで作った野菜入りご飯。
油も使わないため、味は野菜の風味のみ。
最初はおいしく感じたけれど、やはり味がないため量は食べれない。


元々、アヤワスカを飲み、セレモニーを行う日は嘔吐を伴うため、量も制限し、
午後2時以降は食事を摂らない方がよい。


この食事制限の他は薬草を飲んだり、薬草風呂を浴びたりする。
そしてディエタの効能を高めるため、8日間シャンプーも石鹸も使うことができない。
後々になって、食事よりなによりこれが一番きつかった。
ジャングルはもちろん熱帯気候で昼間は暑く、少し動くと汗が出るため、
シャワーは一日に何度も浴びたけれど、石鹸も使えないため衛生的にはかなりきつく、
日に日に蚊やダニに刺されたところがかゆくなる。
そうでなくとも夥しいほどの虫に虫よけスプレーも意味をなさず、刺された場所は何百ヶ所か数えきれない。






セレモニー初日。


午後6時半


水浴びをした後、最初の薬草風呂。
これが意外なほど良い匂いで、ほのかな石鹸の香り。
頭からこの薬草を5回浴びる。


セレモニーが始まるのは夜の8時から。
その時間から森の精霊たちの力が強まるらしい。


ジャングルはすでに闇の帳がおり、昼とは違った様相を見せる。
虫たちが至る所で思い思いの合奏をはじめ、
聞いたこともないような鳥の鳴き声が聞こえ始める。
改めて、ここがジャングルなんだと実感するひと時。


この暗くなってからセレモニーが始まるまでの間が一番もどかしい。
蚊帳の中で今までの旅を思い返し、ビジョンに向けて集中をする。




今、ここにいる。


ここにたどり着くまでの僕の人生の過程。


全ての出会い、出来ごと、前兆が重なって世界一周への旅となり、


今、ここにいるという事実。


セレモニーうんぬんは別にして、ここに来て、今自分を形作っているものは


過去の集大成なんだな、、、と改めて実感する。






夜8時、ついにセレモニーが始まる。


数々聞いてきたセレモニーで見えるというビジョンについての逸話。


多少なりとも不安が無かったと言えば嘘になる。
人生がひっくり返るほどの衝撃?臨死体験?
はたまた過去と未来が見えるのか?


期待と不安が頭をぐるぐると行きかうが、
常にポジティブなマインドでいることが大切だと自分に言い聞かせる。
例え、悪夢のようなものが見えても、それも自分に必要なデトックスの一環。
アヤワスカの精霊に与えられた試練のひとつだと思えばいい。
初めての人は3回はセレモニーを受けた方がいいと聞いていたのでどんな結果になろうとも最低3回はセレモニーを受けようと固く決意をしていた。


蝋燭の炎が揺らめく中、シャーマンが呪文を唱え、息を吹きかけた黒い液体が渡される。


量にしてショットグラス7分目ほど。


精霊にビジョンが見られるよう願いを込めて一気に喉に流し込む。


酸味と苦みを帯びた液体はなるほど美味しいものではないが、
想像を膨らませ過ぎていたのか、鈍感なのかそれほどきつくはない。
その後、シャーマンが頭頂部と指先に2回ずつ、花の香りのする液体を
口に含み、吹きかけてくれる。


不思議と飲んだ後は、もう精霊に託すのみと不安も無くなり、平静に戻る。


相方がその半分くらいの量を飲み干し、同じく花の香りの液体を吹きかけられた後、
灯っていた蝋燭が消され、ジャングルは闇で包まれる。


セレモニー会場にはリラックスできるように、マットが敷かれているので
そこに横たわって目を閉じ、ジャングルの精霊が降り来るのを待つ。


30分も経たないうちに横にいた相方がうめき声を出し始める。
どうやら、アヤワスカが効いて来てかなり悪い方に転がっているみたいだ。


シャーマンが強力なネガティブエネルギーが二人を包んでいると言い、
イカローを歌い出す。


そうすると、相方はさらに苦しみ出し、
「もうやめて」「助けて」と蚊の鳴くような声でうめく。


自分にはまだまったく変化がなく、
「おれもここにいるし、シャーマンもいるから大丈夫」と励ます。


しばらくイカローが続いた後、相方が吐き気を催し、外に出て行く。


その間、シャーマンは二人にはネガティブなエネルギーがあるため、
まずはそれを追い出さなければならない、というようなことを言う。


実は、感受性の強い相方がそうなることを若干は予想をしていたので
予め心の準備は出来ていた。


相方には、これがデトックスの始まりだから、、、諭すように言う。


ひとしきり出し終わった後は、少し落ち着いたみたいで
セレモニー会場には戻らず、自分のベッドに戻って行く彼女。


といっても、壁もない同じ建屋なのですぐそこの見えるところにいる。


相方がひとしきり落ち着いた後、シャーマンにもうちょっと飲むかと聞かれ
なんの変化もなかった僕は30分後もう一度同じ量を飲むことにした。


二度目のアヤワスカは、一度目よりも苦く感じ、これは吐くかも知れない。


さらに1時間、2時間と時間が経つが、ちょっとした気持ち悪さはあるものの
目をつむり、アヤワスカに集中するとむしろ眠気が襲ってくる。


しばらく寝ていただろうか、突然気持ち悪さが襲ってきて用意された
洗面器を暗闇の中で抱える。


それとともに、ゾワゾワとした落ち着かない感覚、大量の汗が出てきて目をつむった
視界の端がぐにゃりと曲がりだす。


ついにきたか?


アヤワスカが体の中で暴れ始めているのが分かる。


なんとなく、視界の端っこが民族的な文様を描き、回っているような感覚を覚えるが、
その端っこを見ようとして集中しても映像がきちんと見えず消えてしまう。


まずはデトックスだと思い、吐くことに集中するがこれがなかなか出てこない。
手を突っ込んで吐きたい気持ちもあったけれど、これがデトックスの一環なら
アヤワスカが体を浄化して出てくるまで待ってみようと気持ち悪さをこらえながら
時々襲ってくるぐにゃりとした感覚に身を任せてみる。


しばらく、悶々としたあとに、猛烈な吐き気が襲ってきて嘔吐。


その日はほとんど食べていないので出てくるのは先ほど飲んだアヤワスカのみ。
蛇口を捻るような勢いで口から吐き出される。


それと同時に、ドラゴンボールの神様がピッコロを口から吐き出した時のような
イメージが浮かんでくる。
まさに悪いものを体の底から吐きだすイメージ。
苦しいけれど、自分の中の悪いもの吐きだした爽快感も確かにあった。


その前後、シャーマンがイカローを歌っていたけれど、確かにシャーマンの歌うイカローと彼の吸う煙草にはデトックスの効果があるようで、あった方が吐きやすい気がする。


シャーマンが言うには悪いものが溜まっているから全部吐きだしなさい。と


30分後、また気持ちが悪くなり再度嘔吐。


吐いたその前後になんとなく端っこの方に不思議な映像が浮かんでくるが
自分の意識がそうさせているのかが分からない。
試しに意識的にその映像を止めようとしてみると止まる。
体験者が言うには無意識的に映像が流れていくと聞いていたので
これは自分が意識して造り出した映像なんだと思う。


その後は若干の気持ち悪さと酩酊感があったがこれといったビジョンを見ることなく
寝てしまい、1回目のセレモニーは終了。


正直、この1回目の結果は自分の想定内だった。


相方の状態も、自分がビジョンを見れないのもうすうす感じていた。
ディエタの期間中、4回のセレモニーを受ける予定だったんで、
1回目はデトックスが出来ればいいぐらいに考えていたので、
まさに想定内に収まったという感じ。
残念というより、むしろほっとしたというのが正直な感想だった。


二度とやりたくないという人も多い中、
アヤワスカのまずさも想像以上では無かったし、吐き気や体への影響も覚悟していたよりもマイルドなもので、むしろアヤワスカを飲んで、平静を保てたのいうのは
次のセレモニーへの嫌悪感を持たずに済んだので良かった。




2日目の朝。


翌日はニワトリの鳴き声とともに5時に起床。


デトックスが出来たせいか体調はすこぶるいい感じ。
朝6時ごろ、シャーマンが煎じた薬草を飲む。
味は野草そのものでかなり苦い。


飲んだ後から段々と股関節、膝、くるぶしが痛み出す。
まさに熱が出た時のような症状そのもので、むしろセレモニーの最中の方がまし
というくらいの痛さがその後12時間くらい続いてしまう。
これもデトックスの一環かと思って耐えるも悶々して寝ることすらできない。


その日は食欲も出ず、午後ちょっとだけ食べて、
夜の8時ごろようやく痛みも収まり就寝。




次回、シャーマニズム体験・遭遇へつづく。

Comment

はじめまして、harunaです。
相方さんとは仲良くさせてもらっています。

まるで自分が体験しているかのように感じられるよー
続き楽しみにしているね。

26 May 2011 | haruna

harunaさん

はじめまして!
お話は相方からよく聞いていますよ~

これからも相方ともどもよろしくお願い致しますね!!

シャーマニズム体験記の方もそろそろクライマックスです。
楽しんでいただけたら嬉しいです。

31 May 2011 | Futoshi

多分シャーマンと言う呼び名を最初に耳にしたのは
ビックリマンじゃない?僕ら世代は。
『シャーマンカーン』懐かしいわ・・

08 Jun 2011 | kota

kotaくん

懐かしい~~

そうだった、、、ビックリマンでそんなキャラが
いたね~~
当時でもかなり斬新だったような記憶が。

実際のシャーマンは短パンにランニングという
ごくごく普通の格好をしていたけれど(笑)

08 Jun 2011 | Sachi

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